SCPとは
Science Communication Project(金沢工大学園 先進教育推進プロジェクト)は工学系のグローバル人材育成のための教育プログラムや機器の開発、およびその実践を目的に設立されました。活動のきっかけは文部科学省科学研究費による助成に対する研究成果を地域の方々に対して説明することでした。それが地域に対する科学技術コミュニケーション活動へと発展していきました。この活動が「平成25年度の科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞」の受賞につながりました。

これまで我々教員が活動の中心にいましたが、現在では金沢工業高等専門学校や金沢工業大学の学生のみなさんが日々の研究や学習の成果を披露したり、制作物の検証実験をしたりする場としても機能してきました。また、地域・自治体・企業の方々から理解を得られるようになり、授業運営にも協力をいただけるようになりました。

例えば、私は金沢工業高等専門学校に赴任し担当する授業のデザインプロジェクトにProject Based Learning (PBL)手法を導入しました。この形態の授業ではプロジェクトの成果物は、工学系の学科ならば形あるものであるべきです。机上の空論を寄せ集めたものを成果物とするのはあまりにも残念でならない。モノづくり系の教育では、使い手の立場からモノをデザインできる力(その人にとってちょうどよい技術を提供できる力)を身につけさせるべきです。そこで「地域の教育力」の協力を得てプロジェクトの成果物を地域の方々に検証していただいたり、地域の方々が学生と科学に対するコミュニケ-ションを取る場を設けたりしています。こういった体験が学生のアイデアをもう一歩前進させてくれます。我々の狙いどおり地域が学生にとっての学びの場になりつつあります。

本Webサイトを閲覧された方で、我々の地域まるごと寺子屋構想にご賛同いただけるならば、我々にお力を貸してください。みなさんと学生が共に主役になる地域連携のステージをいっしょに作りましょう。

先進教育推進プロジェクト
リーダー 竹俣 一也

山田弘文 前金沢高専校長によってScience Communication Division(金沢工業高等専門学校 先進教育推進室)と名付けられましたが、現在は Science Communication Project と名称を変えて活動を継続しています