先進再生医療工学研究室
工学技術で臓器を作る・育てる・再生する
これまで、多くの再生医療、再生医工学の研究者が、細胞から臓器を作る研究に取り組んできました。しかし、細胞は作れても臓器はまだまだ困難です。そこで私達は、体外で臓器を育て再生する『臓器再生』の研究開発に取り組んでいます。医学と工学を融合してDX/IoT/AI技術を導入し、臓器培養の自動化や遠隔化を図ります。先進的な臓器再生技術を開発して、未来の「臓器再生医療」の時代を創出することを目指しています。
KEYWORDS
- 再生医工学
- 臓器再生
- 臓器再生評価法
- 医工融合
- 未来医療

中村 真人
教授
- 略 歴
- 神戸大学医学部医学科卒業。金沢大学医学部附属病院、黒部市民病院、外務省 国際医療団、黒部市民病院、で小児科の医師を務めた後、国立循環器病センター研究所 人工臓器部 医学修練士、国立循環器病センター研究所 人工臓器部 室員、東京医科歯科大学 生体材料工学研究所 助教授、財団法人 神奈川科学技術アカデミー バイオプリンティング・プロジェクト プロジェクト・リーダー、富山大学 大学院理工学研究部 教授、富山大学 大学院生命融合科学教育部生体情報システム科学 専攻長を経て、2024年現職。
- 専門分野
- 再生医療工学、臓器再生、バイオファブリケーション、生体医工学、人工臓器工学、Regenerate Medicine、再生医工学
- 担当科目
-
プロジェクトデザイン入門(実験)(機械工学科) 、プロジェクトデザインⅡ 、
医用生体工学、プロジェクトデザインⅢ(中村真人研究室) 、
プロジェクトデザイン実践(実験)(機械工学科) 、医療・ヘルスケア工学研究(中村真人) 、
工学のための解剖学、工学のための生理学
RESEARCH
デジタル・ファブリケーションのさらなる発展

デジタルファブリケーションとは、デジタル技術によるものづくりということです。Computer-aided Desingning(CAD):コンピュータ上での設計、Computer-aided Manufactuiring(CAM):コンピュータ上のデジタルデータを送信し、造形装置による製作加工、Computer-aided Engineering(CAE):コンピュータ上で行う工学的な解析やシミュレーション、設計の最適化、これらを活用したものづくりが行われています。この手法をさらに発展させて、私たちは生きた組織から臓器づくりを目指しています。
臓器レベルの再生医工学

iPS細胞や細胞集塊(オルガノイド=ミニ臓器)の研究のおかげで、細胞レベル、小さな組織レベルでの臓器再生の研究が進んできました。しかし、本当に臓器移植に代わる治療につながるためには、臓器レベルでの臓器再生が実現しなければなりません。そして、細胞組織が臓器に育つ行程こそが最も制御しなければならない重要な行程なのです。そこで私たちは、体外で臓器を育てることができればこの再生プロセスに介入できると考えました。体外腎臓灌流培養システムの開発がその鍵となります。
高校で習う
科目
物理、数学、工業系、生物、化学