Formula SAE®とは
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Formula SAE®とは
Formula SAE®とはSAE International主催の自動車設計コンペティションです。座学のみでは優秀な技術者が育たないことにいち早く気づいた米国は、1981年に「ものづくりによる実践的な学生教育プログラム」としてFormula SAEを主催しました。最近ではビック3とSAE Internationalがコンソーシアムを組んで、100校を超える大学チームが参加する国際的な大会になっています。
Formula JSAEとは
Formula JSAEとは自動車技術会が主催する日本版のFormula SAEです。自動車技術分野で活躍を目指す学生にとって、ロボットコンテストや人力飛行機コンテストなどの習得した専門技術を発揮しうる設計コンテストが無いという背景から、将来の自動車産業を担う人材を育成するための公益事業として2003年に第1回全日本学生フォーミュラ大会が開催されました。現在では国内外合わせて約100チームが参加する非常に大きな大会となっています。
審査内容
車検(0pt)
①車両の安全・設計要件の適合、②ドライバーの5秒以内の脱出、③4輪ロックを確認するブレーキ試験、④騒音試験(特定の回転数で排気音110dB以下)、⑤チルト試験(車両を試験機に乗せ、45度傾斜で燃料漏れが無し、ドライバーが乗車した状態で60度傾斜で転覆しない)。以上の5項目を審査する。これに合格しないと動的審査に参加できない。
静的審査
車両性能以外の経営・技術的な項目を競う審査。
コスト(100pt)
予算とコストは、生産活動を行うにあたって考慮しなければならない重要な要素であることを参加者に学ばせることが狙い。事前に提出したコストレポートと車両を審査し、コストレポートのコスト精度、チームによる製造度合等を確認し、レポートのコストと車両との適合を審査する。また、一般に購入品目となる2項目について、製造プロセスなどの口頭試問を行い、知識や理解度を評価する。
プレゼンテーション(75pt)
「審査のコンセプトに沿い、製造会社の役員に設計上の優れていることを確信させる」という仮想シチュエーションのもとでプレゼンテーションを行う。学生のプレゼンテーション能力を評価することが狙い。
デザイン(設計)(150pt)
事前提出した設計資料と車両をもとに、どのような技術を採用し、どのような工夫をしているか、また採用した技術が市場性のある妥当なものなのか評価する。具体的には、車体及び構成部品の設計の適切さ、革新性、加工性、補修性、組立性などについて口頭試問する。
動的審査
タイムアタック形式で行われ、車両の走行性能を競う。
アクセラレーション(100pt)
0-75[m]の加速を評価する。各チーム2名のドライバーが2回ずつ走行し、ベストタイムを競う。
スキッドパッド(75pt)
8の字コースを走行し、コーナリング性能を評価する。2名のドライバーが2回ずつ走行し、ベストタイムを競う。
オートクロス(125pt)
ストレート・スラローム・シケインなどで構成される800[m]のコースを2周し、車両の総合的な運動性能を評価する。オートクロスのタイムによって、エンデュランス出場の可否や出走順が決定する。
エンデュランス(275pt)
オートクロスと同様のコースを約20km走行し、車両の全体性能や信頼性を評価する。
効率(100pt)
エンデュランス走行時の燃料消費量で評価する。
計1,000pt
※http://www.jsae.or.jp/formula/jp/student_formula/outline.htmlより一部引用。