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材料工学

岸陽一 研究室KISHI Yoichi LABORATORY

材料の極限性能を追求しよう

「金属」は身近でありながら未知なる可能性を秘めています。力を加えると結晶構造が変化する「応力誘起変態」を応用した新材料開発や、人体内部で“しなやか”に動く「形状記憶合金」に関する研究など、新しい機能を持つ新材料と加工技術を開発しています。従来の金属の新たな能力を発見し、人にやさしい新材料の実用化をめざしています。

KEYWORDS

  • 材料の極限性能を追求しよう
岸陽一

岸 陽一

教授・博士(工学)

新潟県新津高校出身

略 歴
金沢工業大学機械工学科卒。金沢大学大学院教育学研究科修士課程(技術教育)修了。同大学大学院自然科学研究科博士課程(物質科学)修了。1994年4月日本工業大学材料試験研究センター助手。1996年4月同大学材料試験研究センター講師を経て、1997年本学講師就任。助教授を経て、2011年現職。2001年3月~2002年3月米国・メリーランド大学客員研究員。
専門分野
金属物性、構造・機能材料、機械材料・材料力学
担当科目
材料科学Ⅰ、材料科学Ⅱ、機械工学専門実験・演習、プロジェクトデザインⅢ(岸陽一研究室)、
材料科学Ⅱ、マイクロ・ナノ加工、専門ゼミ(機械工学科)、ものづくり工学研究(岸陽一)、ものづくりデザイン統合特論

RESEARCH

相変態を応用した材料の高機能化:マルチフェロイック型センサ/ アクチュエータ材料の創成

相変態を応用した材料の高機能化:マルチフェロイック型センサ/ アクチュエータ材料の創成

固相変態型フェロイック材料(形状記憶、超弾性、磁歪、圧電等の機能を有する材料)をベースにしての積層・複合化にはいくつかの方法がある。本課題では自律動作型機械・構造体、MEMS、NEMS への組込み可能な新規センサ/アクチュエータ素子の創製を目指しているので、それが実現可能な多元素・同時スパッタリング法を応用した積層・複合化プロセス技術の確立を試みている。併せて、多様な基板材料への成膜を目的に、各種基板材料への負のパルスバイアス印加による結晶化温度の低減を行っている。試作したセンサ/アクチュエータ素子の動作特性評価、積層界面などの構造解析から得られた知見や経験を活かして新機能発現のメカニズムを解明することによりプラズマ・スパッタ装置を駆使した、フェロイック効果のシナジーによって多機能化した新規センサ/アクチュエータ素子の試作及びそれらを積層・複合化した機械・構造体及びMEMS、NEMS の提案・設計を行う。

マルチフェロイック型センサ/アクチュエータ材料の創成と機能相乗機構の解明

固相変態型フェロイック材料(形状記憶、超弾性、磁歪、圧電等を示す材料)をベースにして、種々の方法で多機能化したマルチフェロイック効果・材料群(Multi-Ferroic Effect、 MFE)、特にナノ・メゾ・ミクロスケールで組織制御した材料では、結晶やドメイン形態(寸法、構造、相互干渉効果)等が通常の溶解加工プロセスを経て得られる平衡相バルク材料とは大きく異なっているので、電子・原子構造から微視組織制御にまたがる材料科学的課題の解決、材料加工プロセスの革新による新材料創製や特性の飛躍的向上が期待できる。さらに、これらを積層した際にはフェロイック効果のシナジーによって新たな機能の発現も期待できる。異種のフェロイック材料の積層化にはいくつかの方法があるが、最終的にはMEMS へ組込み可能な新規センサ/アクチュエータ素子の創製を目標としているので、多元素・同時スパッタリング法を応用して積層化を試みる。また、多様な基板材料への成膜を可能とするために、基板への負のパルスバイアス印加による結晶化温度の低減も試みている。試作したセンサ/アクチュエータ素子の基本的な動作特性評価、積層界面の構造評価、などを行って、フェロイック効果のシナジーによって高機能化した新規センサ/アクチュエータ素子を提案する。

二方向形状記憶合金の作製条件と形状回復動作の関係

拡散を利用した機能性金属材料の創製

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科目

物理基礎、化学基礎

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