DreamLab


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 Affiliation : 人工衛星開発PJ


 Group   : Cansat班


 Teams   : 制御班


 Positions  : 1年 Cansatboy's
       : 2年 Cansat班runbackリーダー
        : 3年 副リーダー


夢考房(dreamlab)とは?

学んだ知識・培った技術を「ものづくり」に応用する力, ものごとに積極的にチャレンジする自発性, どれも技術者にとって大切な能力です.
夢考房では, 学生がこうした能力を身に付け「自ら考え行動する技術者」へと成長するための自主的な活動を展開できるように支援を行っています.
夢考房は, 学生が自由にものづくり活動に取り組めるワークスペースもあります. 正課教育(授業)で学んだ知識を正課外教育(課外活動)に持ち寄り,
仲間たちとの議論・失敗・試行錯誤を繰り返し, 目標を成し遂げた時に得られる達成感得ることでものづくりに必要な経験を得ることができます.

人工衛星開発PJとは?

上記で示した夢考房の中に所属するPJで, 最終目標は人工衛星の開発と打ち上げ・運用を目的とし, 活動しています.
現在は初期段階として, 人工衛星開発の基礎技術の習得と蓄積を目標に活動しています.
プロジェクトは現在このような組織で活動しています.
私の役職の部分にあったものもこの中のどの役職を行っていたのかが記してあります.
現在は人工衛星の基礎知識を身に付けることができるCanSatと呼ばれるロボットを作成し大会に出場することと,
衛星設計コンテストと呼ばれる大会に出場するという二つの活動を軸に活動しています.

CanSatとは?

詳細の制御方法は異なることもありますが, 大まかなルールは上記の図に示してみる.
まず, レギュレーションの決まった筒に外装というものやパラシュートをつけて収納する.
次に, 50mの高さまで気球で上げ, パラシュートで軟着陸をする.
その後外装を展開し, GPSのデータを使って目的地まで向かうという競技である.
この競技の最大の難関であり魅力は, 落下からゴールまでを自律制御で行わなければならないことです.
落下したかの判断, 外装展開, 障害物の回避, データの送信まで全て自律で行う必要があります.
それは宇宙という直接手を加えることのできない空間にある機械を状況に合わせて自律制御する技術.
欲しい情報をリアルタイムで伝える仕組み, ロケットという限られたスペースで作成する能力など
人工衛星を作るために必要な技術がCanSatにつまっています.

衛星設計コンテストとは?

衛星設計コンテストとは, 設計部門とアイデア部門に分かれていて, 私たちはアイデアの部に出場しています.
アイデアの部ではミッションの独創性, ミッションの意義・有用性や, アイデア実現のための技術的根拠の明確さと正確さ,
第1次審査での指摘・質問事項に対する対処結果(最終審査会), 発表能力・態度(最終審査会)が評価されます.
この大会は, 1次の書類審査をまず通過し, その後最終審査会となる.
最終審査会では, 宇宙関係から電気, 通信, 機構などの専門家などの前でアイデアを発表し, 評価してもらうことができる.
現在はアイデア大賞を目指して活動をしているが, 次のステップとして設計部門にも参加していきたい.
このコンテストで設計大賞をとることができると, ロケットの空きスペースに自分たちの設計した衛星を載せて打ち上げる
権利をもらうことができる. これにより私たちは打ち上げを目標としている.
上記の図が私が関わった2017年度のアイデアを図に直したものである.
フォボス(火星の第一衛星)からのサンプルリターン(土壌採取)を行うというミッションである.
火星周辺まで到着した衛星から小型のサンプル回収器を落下させる.
その後, 土をコアラーで採取し, サンプルを入れたカプセルをバネで打ち上げる.
待機している衛星がキャッチして持ち帰るというアイデアである.
これだけ聞くとありえないように聞こえるが, フォボスと言う衛星は微小重力空間で
バネ程度の力でも星を脱出することができるのである. よく月は地球の6分の1の重力と聞くが,
これのものすごく小さい重力版だと考えてほしい.

夢考房(dreamlab)で学んだこと

私が夢考房の活動で学んだことは大きく分けて3つある.

・まず一つ目はものづくりには失敗から学ぶ経験が必要であり, その経験は生半可な情報よりも信用できるということ

・2つ目は, スケジュール管理の重要度である. 見積もりが曖昧だと必ず自分に返ってくる. スケジュール管理には経験が必要だが,
それは失敗しながら学ぶのが一番である. 夢考房は本来ならミスの許されないレベルの計画を失敗を恐れず挑戦出来る.

・最後の一つは, チームで活動することの難しさ, 強さ, 楽しさ, を知ることができました. チームの力はやり方次第で0~∞まで本当に変わる.
また, 私が思うことは, チームの能力が結果として低くても高くてもチームのために考え実行した行動や時間こそが
かけがえのないものになる. そのことが一番大きな学びだったと感じている.