全日本学生フォーミュラ大会とは、社団法人自動車技術会が主催する「ものづくり・デザインコンペティション」であり、米国で行われているFormula SAE®に準じて行われる競技です。小型のレーシングカーを学生自らの手で企画・設計・製作し、車両の構想、設計内容、コストや走行性能等を審査することでものづくりの総合力を競います。
競技内容は動的競技と静的競技に大きく分けられます。
動的競技とは、アクセラレーション・スキッドパッド・オートクロス・エンデュランス・燃費の5種目によって、車両が持つ実際の走行性能を競うものです。
75mの直線を用いて加速性能を評価します。各チーム2名のドライバーがそれぞれ2回、計4回走行し、タイムを競います。
8の字状のコースを用いて右回り、左回りの定常円旋回を行い、コーナリング性能を評価します。各チーム2名のドライバーがそれぞれ2回、計4回走行し、タイムを競います。
パイロンによって設営された全長約800mの周回コースを走行し、走行性能を評価します。各チーム2名のドライバーがそれぞれ2回、計4回走行し、タイムを競います。
パイロンによって設営された全長約800mの周回コースを計22km走行し、耐久性を評価します。各チーム2名のドライバーが約11kmずつ走行し、タイムを競います。
エンデュランス走行時に燃費を同時に測定し、燃費性能を競います。
静的競技とは、コスト・プレゼンテーション・設計の3種目によって、車両が持つ商品性や学生の技術に対する知識を競うものです。
車両製作にかかわるコストを計算し纏めたレポートを提出し、コスト管理に対する理解度やコスト計算の正確さを競います。また、一般的に購入品となる部品の製造工程について口頭試問を行い、部品製造プロセスに対する理解度や知識も同時に競われます。
車両製造企業の役員に自チームの車両を紹介し、車両の設計が優れていることを確信させるという想定の下でプレゼンテーションを行い、 学生のプレゼンテーション能力を評価します。
口頭試問によって、製作した車両の技術に関する工夫点や、市場性を考慮した設計の妥当性を評価します。評価される主な項目は設計の適切さ、革新性、加工性、補修性、組立性です。
主な設計要件として、以下の4項目が定められています。
1. タイヤがカウルで覆われてなく、コックピットがオープンなフォーミュラスタイルの4輪車両であること。
2. 4サイクルピストンエンジンで排気量610cc以下。オリジナル設計の加給器の装着は可。リストリクター(吸気制限装置)の最大直径は20mm。
3. ホイールベース1525mm以上。トレッドは、フロント又はリアの大きい方に対して75%以上。ホイールは8インチ以上。
4. 排気音量は、排気口から水平面45度、50cmの位置で110dB以下(所定の回転数)。
主な安全要件として、以下の5項目が定められています。
1. 横転・正突・側突時にドライバーを保護するために、フロント・リアのロールフープ、バルクヘッド前方のクラッシュゾーン、サイドプロテクション、フレームメンバー等について構造・材料など詳細規定。
2. 車両前端からロールバーメインフープ又は防火壁の間のドライバー席に車体開口部がないこと(コクピット開放部に関して定めることは除く)。
3. ドライバー安全ルールとして、拘束システム(5又は6点式シートベルト)、保護用具(ヘルメット、スーツ、手袋など)、視認性、ヘッドレスト、ドライバー脱出5秒以内、転覆安定性、防火壁、消火器等について詳細規定。
4. ブレーキは4輪すべてに作動し、独立した2系統の液圧回路を有すること。ブレーキペダルのすっぽ抜け時、それを検知しエンジン停止するスイッチを装備。
5. 燃料タンクはメインフープとタイヤを結んで出来る面の内側に装備(容量は7.57リットル以下)。
主な競技要件として、以下の3項目が定められています。
1. 静的競技のうちコスト・製造分析と設計については、大会前(約2ヵ月前)に所定のコストレポートと設計レポートの提出を義務づけ。未提出の場合には該当競技のチーム得点はゼロとする。
2. 車検に合格し、車検ステッカーが貼られている車両でなければ、プラクティス走行および動的イベントに参加できない。
3. 動的競技では、一人のドライバーは二つの競技を超えて運転できない。耐久走行と共に燃費も評価するが、これは一つの競技としてカウントする。一つの競技で2回競技する際は、二人のドライバーが1回ずつ運転する。
(以上・主要レギュレーションについて、全日本学生フォーミュラ大会公式ウェブサイトより抜粋)
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