危険な勘違いは息を止めても1分くらいは我慢できるから、酸素不足の気体を吸っても1分くらいは平気だろうなんていう考え方。酸素不足の気体を一呼吸すると、それだけで人間はバタンと倒れてしまう。倒れれば酸素が十分に含まれる環境中に助け出さないと危険である。息を止めるのと、酸素不足の気体を吸うのとを同じように考えている人が極めて多いので要注意。
個人差はあるが酸素濃度がだいたい16%を切ると危険であり、10%以下になると死ぬ可能性もある。
21%…空気中の酸素濃度
18%…安全の限界
16%…呼吸・脈拍の増加、頭痛、吐き気
12%…めまい、吐き気
10%…顔面蒼白、意識不明、嘔吐
8%…失神、7〜8分以内に死亡
6%…瞬時に昏倒、呼吸停止、けいれん 6分で死亡
余談だが、物が炎上して燃焼するのに必要な酸素濃度は約17%といわれている。火事などの現場では炎が出て燃えている以上、酸素濃度は17%以上あり、これは人が何とか生きていける酸素濃度である。つまり、火災現場には人が生きていけるだけの酸素は存在するのである。だいたい火災のときは床すれすれに酸素濃度の高い空気の層ができているという話なので、その層の空気をうまく呼吸すれば酸欠で亡くなることはない。
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update 2004/10/29